2020年1月、以前から噂されていたD750の後継機がついに発表されました!
発売は1月24日。
2014年に発売され、長らくミドルグレードのデジタル一眼レフカメラとして人気のあったNikon D750の後継機「D780」。
一昨年発売されたフルサイズミラーレス一眼カメラ、Z7・Z6の販売が好調の中での新型デジタル一眼レフカメラの投入。
2019年ニコンにとって非常に厳しい年となりましたが、D780の登場でカメラ市場での巻き返しを期待したいところです。
前機種D750と比較しながら、D780の進化したポイントを見ていきたいと思います。
また一眼レフカメラ最上位機種のD850、当ブログ運営者が使用しているD610とも比較していきます。
性能比較
D780のスペックについて全機種のD750とD780を比較するつもりでした。
しかしD780のスペックが非常に高かったので、ニコン一眼レフカメラフルサイズの最上位機種であるD850も比較の対象に入れました。
また当ブログ運営者の所有しているD610も記載しました。
D610 | D750 | D780 | D850 | |
有効画素数 | 2426万画素 | 2432万画素 | 2450万画素 | 4575万画素 |
撮影感度 | ISO100~6400 | ISO100~12800 | ISO100~51200 | ISO64~25600 |
連写撮影 | 約6コマ/秒 | 約6.5コマ/秒 | 約7コマ/秒 | 約7コマ/秒 |
シャッター速度 | 1/4000~30秒 | 1/4000~30秒 | 1/8000~30秒 | 1/8000~30秒 |
AFセンサー測距点 | フォーカスポイント39点 | フォーカスポイント51点 | フォーカスポイント51点 | フォーカスポイント153点 |
動画記録画素数 | フルHD(1920x1080)/30p | フルHD(1920x1080)/60p | 4K(3840x2160)/30p | 4K(3840x2160)/30p |
- | - | フルHD(1920x1080)/120p | フルHD(1920x1080)/60p | |
可動式モニタ | - | チルト式液晶 | チルト式液晶 | チルト式液晶 |
Wi-Fi | - | Wi-Fi内臓 | Wi-Fi内臓 | Wi-Fi内臓 |
タッチパネル | - | タッチパネル対応 | タッチパネル対応 | タッチパネル対応 |
Bluetooth | - | - | Bluetooth4.2 | Bluetooth4.1 |
幅x高さx奥行き | 141 x 113 x 82mm | 140.5 x 113 x 78mm | 143.5 x 115.5 x 76mm | 146 x 124 x 78.5mm |
重量 | 約760g | 約755g | 840g | 915g |
価格(2020年1月現在) | 9万円前後 | 約12万5000円 | 約27万円 | 約30万円 |
※価格は本体のみで2020年1月現在のおおよその価格です。D780の価格は市場想定価格。
D750とD780を比較すると、性能が大幅に向上したことがわかります。
画素数とオートフォーカス、サイズ以外はD850と遜色ないのではないでしょうか?
フルサイズ初級機であるD610は遠く及ばない性能となっていますorz。
それでは調べた内容を詳しく解説していきます。
画質性能
フルサイズ裏面照射型CMOSセンサー(35.9×23.9mm)が採用されています。
画像処理エンジンは「EXPEED 6」を搭載。
D750の画像処理エンジンは「EXPEED 4」だったので、2世代分の性能がアップすることになります。
ニコンの一眼レフ最上位機種であるD850とフラッグシップモデルのD5の画像処理エンジンには、「EXPEED 5」が搭載。
D780は、D850よりも最新の画像処理エンジン搭載されるんですね!
EXPEED 6の採用によって高感度にさらに強くなりました。
感度はISO100~51200(拡張でISO50相当までの減感、ISO204800相当までの増感が可能)に対応。
解像感や有彩色の再現性も向上しているとのこと。
常用感度は最高ISO51200に対応で、D850の最高ISO25600を1段分上回るスペックとなりました。
有効画素数は従来のD750からほぼ据え置きの2450万画素。
D850の画素数が4575万画素となっています。
撮影に関する機能では、一眼ミラレースカメラ『Zシリーズ』と同じ「クリエイティブピクチャーコントロール」を搭載
。色合いやトーンなどを工夫した20種類の設定が可能。
モニター撮影とファインダー撮影の性能
モニター撮影時のAF性能は像面位相差AFとコントラストAFのハイブリッドAFシステムを搭載したことで、従来のコントラストAFのみのシステムと比べると合焦速度が大幅に向上。
D780はモニター撮影時に、ニコンの一眼レフではじめて「瞳AF」に対応しているとのこと(※静止画撮影時のみ)。
AF-Cでの追従に対応し、さらにマルチセレクターで左右の瞳を選択することも可能。
「Zシリーズ」のミラーレスと変わらない機能が採用されています。
ファインダー撮影のAFについてはD750と同様、51点の位相差AFに対応する「アドバンストマルチCAM3500Ⅱオートフォーカスセンサーモジュール」を搭載。
EXPEED 6による処理性能の向上によってオートエリアAF時の被写体検出性能と、「3D-トラッキング」の動体追尾性能が向上。
シャッタースピードの向上
D750のシャッタースピードは1/4000秒まででしたが、D780では最速1/8000秒のシャッタースピードが可能。
さらに、Mモード時はシャッタースピードの延長にも対応しているとのこと。
天体撮影専用の一眼レフ「D810A」と同じように最長で900秒を設定可能なようです!!
M/Sモードで4秒以上の長秒時は、比較明合成の素材を撮る場合に便利なコマ数無制限の連続撮影もできるようですね!
連写性能は最高約7コマ/秒に対応。
モニター撮影ならサイレント撮影時(12bit RAW設定時)に最高約12コマ/秒(いずれもAF・AF追従)の高速連写ができるようです。
動画撮影の性能
D750はフルHD/60pだったのに対し、D780ではフルフレームでの4K UHD/30p、フルHD/120p記録にも対応。
像面位相差AFでの高速なピント合わせが可能になったことでAFの使い勝手が大きく向上しているそうです。
カメラ内でのスローモーション動画生成機能やタイムラプス動画もできるんですね。
ビデオカメラを持つ必要性がなくなってしまいますね。
その他
フィルムをデータ化できる「ネガフィルムデジタイズ」機能を追加。
200万画素で約120コマ/秒、800万画素で約30コマ/秒(いずれもAF/AE追従)の高速フレームキャプチャー機能も備わっている。
ホワイトバランスの設定では自然光環境下で使いやすい「自然光オート」を追加。
まとめ
D780は従来モデルD750をベースにしていますが、最上位機種のD850や2018年に発売された一眼ミラーレスカメラ『Z6』の性能・機能を多く継承しています。
ラインアップされるのはボディ単体のみで、市場想定価格は275,000円前後(税込)。発売予定日は2020年1月24日が予定。
D780の有効画素数は2450万画素、D850は4575万画素。
ISO感度はD780は最大値51200、D850は25600。
大きな違いはこの程度でこれだけ高性能になったD750後継機のD780は、D850との差はかなり縮まっています。
27万円前後の価格設定はD850の販売価格に近く、D780とどちらを選ぶか迷ってしまいそうですね。
D750で撮影
D850で撮影
2〜3年後にはD850の後継機の登場も楽しみになってきます。
ミラーレス一眼カメラ全盛期の近年、デジタル一眼レフの中級機の投入でニコンが頑張っていけるか注目しています。