微速度撮影とは?
微速度撮影とは、数秒~30秒に1コマ程度の画像を撮影し、それを繋げて動画にする手法。
「Time-Lapse」「タイムラプス」「低速度撮影」「インターバル撮影」「コマ撮り」などと呼ばれています。
もともと映画の特殊撮影のことで、フィルム送りを標準速度より遅くして撮影し標準速度で再生した動画。
長時間の変化を短時間に縮小して観察することができます。
微速度撮影で星空の動きや植物の成長の様子などの早送り動画が撮影できるんです。
最近のスマホやiPhoneでもタイムラプス撮影は可能です。
素人でも作れるようになり、数秒~数分毎に写真を撮りそれらをつなげて動画にしたものがyoutubeなどで人気。
しかし夜景や星空撮影には一眼レフカメラが必要です。
この記事では星空撮影の微速度撮影に必要な機材、撮影、動画化、動画の色調補正まで一通り解説します。
必要な機材
●カメラ(一眼レフなどの長時間露光が可能なカメラ)
●レンズ(構図次第で望遠でも広角でもOK、最小F値が小さい明るいレンズが無難)
●レリーズ
●三脚
●動画編集ソフト
必要な機材は上記の通り。
デジタル一眼レフカメラ、三脚、レリーズが必要です。
日中の風景を撮影するのであればコンパクトデジタルカメラやスマホでも充分。
しかし先ほどの説明の通り、星空撮影は基本的に一眼レフカメラで撮影します。
夜間撮影の場合、一定間隔で連続撮影するインターバル撮影機能を搭載するカメラが必要。
今の一眼レフカメラでは標準装備されている機能ですね。
時間をかけて大量の画像を撮影します。
SDカードやコンパクトフラッシュなどの記録メディアはなるべく大容量のものを選び、バッテリーも予備を用意しておいた方がよいです。
夜間の場合、普通のバッテリーではおそらくは1~2時間程度の連続撮影が限界。
より本格的に一晩連続撮影するには、大容量の外部バッテリーが必要です。
撮影方法の注意点
三脚にカメラをしっかり固定し構図を決める
がっちりした三脚にカメラを固定し構図を決めます。
コンクリートの地面の上など揺れない場所に、なるべく重いがっちりした三脚にカメラを固定します。
風が強い日は風よけのあるところにカメラ(三脚)を設置します。
構図は、雲の流れ、車などの乗り物が行き交うなど、動きのあるものが入るようにカメラを構えます。
ピントをしっかり合わせて固定する
何十、何百枚と全く同じ画角で写真を撮っている間にピントがずれてしまわない様に、AFはオフにしてピントのリングはテープなどで固定します。
夜景の微速度撮影はマニュアル設定で撮影する
日が沈みきった後の夜景の撮影では、「マニュアル」で自分で露出を決めて固定することをオススメします。
全体の露出は変化していなくてもたまたま車のヘッドランプが光った時などは、光にカメラが反応してしまいます。
その光で露出が大きくズレる可能性もあります。
夜景の微速度撮影はスローシャッター
夜景の微速度撮影の場合はシャッター速度は10~30秒などスローシャッターにするのが基本。
ライトをつけた車などが行き交う場所でスローシャッターをきると、車のライトは光跡として長く伸びて写真に写ります。
この写真の撮り方で微速度撮影をすると光跡がひゅんひゅん飛び回るような動画になります。
インターバルタイマー機能を使って数時間撮影
一枚の写真を撮った後に次の写真を撮る間隔は狭いほうが、より滑らかな微速度撮影動画にはなります。
しかしその分撮る枚数は多くなるのでカメラの負担は大きくなります。
小一時間の微速度撮影なら数秒から30秒おき、丸一日分を微速度撮影にするなら数分おきにシャッターをきるのがオススメです。
この間、絶対カメラや三脚にふれてはいけません。
星空を撮影する場合は、撮影場所はなるべく街明かりから離れた山の上がよいです。
レンズは開放F値の明るいものが望ましいです。
あくまでも基本的です。
都市郊外の平野部でレンズキット付属のズームレンズを使って撮影しても、それなりに撮影できます。
微速度撮影の手順
では撮影手順・設定方法について紹介します。
まずレンズの手ぶれ補正とAF(オートフォーカス)をマニュアルにします。
またマニュアル設定でF値、ISO感度を設定します。
F値は4〜7.1くらい。
ISO感度は100から400。
試し撮影をして見てこれだという設定になったら微速度撮影をします。
星空を撮影するときの設定が(ピント合わせも含め)役立ちますのでこちらの記事も是非ご覧ください。
星空撮影の設定
一眼レフカメラの液晶画面左上の「menu」ボタンを押します。
カメラマークの中の「微速度撮影」に合わせて右側のOKを押します。
撮影動作の「開始」に合わせ「OK」の右を押します。
撮影間隔を設定します。
時間間隔が短ければ再生したときの動画は遅く、時間間隔が長ければ動画は速くなります。
ただし時間間隔が長い場合は動画の再生時間が短くなります。
撮影間隔が10秒で1時間撮影すれば再生時間は12秒ほど。
設定終了後に再生時間をチェックしてみてください。
上記の設定では撮影間隔は10秒、撮影時間は3分。
撮影終了後の再生時間は1秒となっています。
(1秒ではタイムラプスの意味はありませんけどね(^_^;))
撮影動作開始の画面に戻ったら「OK」を押します。
そうすると微速度撮影が開始されます。
微速度撮影を途中で中止(終了)するにはOKボタンを押します。
以上で微速度撮影(タイムラプス)が開始します。
上記の手順で撮影したのがこの動画
今回使用する一眼レフカメラはD600。
ニコンであれば設定はほぼ同じはず。
まとめ
撮影前にはISO感度、F値、ピントをしっかりと合わせ、カメラが動かないように三脚にしっかりと固定します。
カメラが倒れないように注意したり、水滴がつかないように工夫しなければなりません。
微速度撮影の最大のコツは根気です。
1時間の微速度撮影でも意外と大変。
夜中じゅうずっと撮影となると車の中で仮眠を取れるようにするか暇つぶしグッズが必要です。
1日かけて撮影したタイムラプスを実際に確認すると感動モノ。
興味のある人は是非試して見てください。
最後までお読み頂き、誠にありがとうございました。