色々な一眼レフカメラ・フルサイズモデルをインターネットで調べている。
自分が買えそうな金額のものばかり見ている。
実はフラッグシップのスペックをきちんと見たことがなかった。
今回ちょうどいい機会だと思ったので、2020年6月に発売されたニコンのフラッグシップ機「D6」のスペックを調べて見ることに。
ついでにフルサイズの一眼レフカメラ入門機にあたる「D610」、2020年に発売されたD750の後継機「D780」と最上位機種として人気の高い「D850」も調べてみた。
主に比較するのはD850とD6である。
D610・D780・D850・D6のスペック比較
D610 | D780 | D850 | D6 | |
サイズ | フルサイズ | フルサイズ | フルサイズ | フルサイズ |
有効画素数 | 約2,426万画素 | 約2,450万画素 | 約4,575万画素 | 約2,082万画素 |
撮影感度 | ISO100-6400 | ISO100-51200 | ISO64-25600 | ISO100-102400 |
シャッター速度 | 1/4,000-30秒 | 1/8,000-30秒 | 1/8,000-30秒 | 1/8,000-30秒 |
連写撮影 | 最高約6コマ/秒 | 最高約7コマ/秒 | 最高約7コマ/秒 | 最高約10〜14コマ/秒 |
AFセンサー測距点 | フォーカスポイント39点 | フォーカスポイント51点 | フォーカスポイント153点 | フォーカスポイント105点 |
動画記録画素数 | - | 4K(3840 x 2160)/30p | 4K(3840x2160)/120p | 4K(3840x2160)/30p |
フルHD(1920 x 1080)/120p | フルHD(1920 x 1080)/120p | フルHD(1920x1080)/120p | フルHD(1920x1080)/120p | |
Wi-Fi | なし | あり | あり | あり |
シャッター耐久 | 15万回 | 15万回 | 約20万回 | 約40万回 |
外観寸法 | 約141x113x82mm | 約143.5x115.5x76mm | 約146×124×78.5mm | 約160×163×92mm |
質量 | 約760g | 約840g | 約915g | 約1,270g(本体のみ) |
発売日 | 2013年10月 | 2020年1月 | 2017年9月 | 2020年6月 |
発売時の価格 | 約18万円 | 約24万8,000円 | 35万9,000円 | 約72万円 |
参考:Nikonホームページ
D4やD5も比較対象としてスペックを記載したかったが、現行機種のスペックを表にした。
2020年1月に発売されたD780ついてはこちら。
Nikon D6とD850の違い
Nikon D6はニコンのフラグシップ機でありスポーツカメラマンや報道カメラマン向けに開発されたカメラである。Nikon D850はニコンの高画素ハイアマチュア機である。
主な違いは上記のスペックをチェックしていただけるとわかるかなと思う。
では詳しく解説していく。
D6とD850 価格による違い
2020年9月現在の実売価格を比較すると、
- Nikon D6は約72万円(税込)
- Nikon D850は約31万円(税込)
なんと2倍以上も違う。
価格を見るとNikon D6×1台の価格でNikon D850×2台を購入してもおつりがくるorz。
とてもじゃないが、D6なんて買えるわけがないorz。
しかしシャッター耐久回数が倍以上違う。
D6が40万回でD850が20万回。
D6はD850の2倍の耐久性能が高い。
シャッター耐久1枚当たりの価格で比較すると、
- D6のショット単価 = 72万円 ÷ 40万shot = 1.8枚/shot
- D850のショット単価 = 31万円 ÷ 20万shot = 1.55枚/shot
となる。
両機シャッター1ショット当たりの単価の差は意外と小さい。
年間数十万ショット撮影するなら耐久性能、故障率の低さを考えてフラグシップ機であるD6を選ぶのもいいかもしれない。
しかしやはりD6の価格が半端ない。
D6とD850 スペックによる違い
ISO感度
Nikon D6の常用ISO感度はISO 100~10240。
対してNikon D850の常用ISO感度はISO 64~25600。
画素数
D6の有効画素数は2082万画素、そしてD850の有効画素数は4689万画素である。
シロウト的には、
画素数が高い=高性能
というイメージがあるかもしれないが、そんなことはない。
画素数で2082万画素、4689万画素と言われてもどちらがいいの?
どれだけ違うの?
て感じ。
D6(2082万画素) ⇒ 5568×3712ピクセル
D850(4689万画素) ⇒ 8256×5504ピクセル
長辺ピクセルで比較すると、5568ピクセルと8256ピクセルなのでその差は1:約1.48であり約1.5倍の差であることが分かる。
D850の4689万画素、D6の2082万画素の両方ともメリット、デメリットがある。
- 画素数が高い方がトリミングに便利
- 画素数の低い方が画像データの容量が少なくて済む
- 画素数が低い方が常用ISO感度が高い
どちらも一長一短があるが後述する。
連写
D6は連写性能が格段に優れており、D850の最大7コマ/秒に対して2倍の最大14コマ/秒で撮影できる。
完全にD6に軍配。
画素数とISO感度の関係
D6の有効画素数は2082万画素。
24mm × 36mmのフルサイズセンサー(ニコンの場合、実際は23.9mm × 35.9mm)の中をメッシュ状に2082万画素のセンサーが敷き詰められている。
D850の有効画素4689万画素と比較すると、1画素当たりの面積が約2倍でD6の方が広く、面積が広い分1画素当たりにより多くの光を受ける。
光をより多く受けることができるD6は、D850よりもISO感度をより高く設定できる。
同じISO感度なら、画素数が低いD6の方が画質は良くなる。
暗い場面で撮影する時、より高いISO感度で撮影できるD6の方がシャッタースピードを早く「絞り」を絞り込める
なので手ぶれやピンボケによる影響を受けづらく写真撮影できる。
同じISO感度で撮影する場合、1画素あたりにより多くの光を受け止められる分D6の方がよい画質で撮影できるというメリットがある。
先日紹介したSONY α7SⅢも同じ(かな)。
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高画素機はトリミングに便利
D6とD850の最大画素数で撮影した画像の長辺ピクセル数を比較すると、D6は5568ピクセル、D850は8256ピクセル。
D850の方がより多くトリミングしても大きなピクセル画像を維持できる。
撮影した写真をトリミングしてよりよい構図の画像を切り出す場合、D850の方が有利になる。
印刷に必要な画素数
A3サイズのプリント用紙(297mm x 210mm)に300dpiで印刷する場合2000万画素あれば十分だという見方もある。
画素数が高ければ容量も大きくなる。
HDDの容量を圧迫してしまう。
なので高画素機出なくても2000万画素程度の画素数であれば十分。
ということはD750やD780の選択肢も出てくるな。
まとめ
いかがだっただろうか?
スペックだけを見ると
という印象である。
その割に価格がハンパない。
しかし高性能のCOMSセンサーと画像処理エンジンであるが故、画素数が低くても綺麗な画像に仕上がる。
画像にどれほどの差があるのか?
GANREFFなどの写真投稿サイトでチェックしているが、画像の綺麗さよりも価格の方が気になってしまうorz。
D610からD6への買い替えは、軽自動車にからいきなりレクサスに乗り換えるような感じ。
よく考えて買い換えるとしよう。